CG監督と言っても今回は特にクリエイティブなことをやっているわけでもなく、ワークフローを考え、素材の受け渡し、簡単な素材の作成、スケジュールのやりくり、スタッフが手が回らないカットのケツ持ち、外部協力会社とのやり取り、指示出しなどがメイン。
こういうふうに作品って作るべきだよねって考えてることが、現実の組織の構成を前にすると調整が難しくなり、アバババとなって妥協が生まれる。そんな連続で、ほとほと情けない気分になりながらも逃げ出さないでいるので正直精一杯だった。
画面の良し悪しなどアートな部分は、キャリア豊富な監督自身と社内でも腕っぷしのある実力派原画マンの直接指導によりクオリティーが担保され、CG部分は作品の内容に寄り添った出来栄え(と思いたい)で、2018年12月24日に最終回を迎えることになる。
以下今回の仕事の反省点。
- 少人数なチームでもモデリング、ルックデヴを担うスタッフは確保すべき。テクニカルも同様。
当初モデリングとルックデヴに強いスタッフはいるにはいたが、プロジェクトスタート時には、すでにほかスタジオに移籍が決まっていて限られた範囲での仕事しか頼めなかった。
モデリングは外注スタッフに切り出せるのだが、UV展開やテクスチャ作成、マテリアル設定レンダリングのエレメント出しの設計などの取りまとめは、ちゃんとその役目で場数を踏んできた人間がチーム内にいて取りまとめないと効率悪いし、詰めたいところが詰められない。
テクニカルに強いスタッフも同様。この場合テクニカルとはリギングとスクリプト周りの事をいう。使用するソフトの内部構造に精通し、アニメーション作業者が標準のインターフェイスでやれる以上の操作をコントロールできる人間がいないと効率的なリグは組むのは難しい。
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